『住まいと環境』学習

いい家って何だろう?

家ってなんだろう。いい家ってなんだろう?


住む人が求めていることを知り、それを実現する家を作る、そうするといい家に近づきます。

住む人が求めている事を知るために、質問を繰り返します。

  • どんな人が住むのか、
  • どんな家がいいのか、
  • なぜ、家を建てるのか、
  • どんなところに住むのか、
  • どんな暮らしをしたいのか、

全てを理解するまで質問は続きます。

住まいの役割って何だろう?

住まいの役割とは何でしょうか?

住まいの役割を考え3つの視点

住まいの役割を考える時、大切な視点は3つあります。

  1. 生命と生活を守る
  2. 休養とくつろぎ
  3. 子供の成長の場

住まいの役割を言葉にすると、例えば以下のようになります。

  1. 寝たり食べたり生きていくために必要なことを行う役割
  2. 体と心を癒す役割
  3. 家族の絆を深める役割

住まいのつくりを分析しよう

住まいをつくる場所や機能に注目!

人が住む空間(=居住空間)には、どんなものがある?

  • 個人の空間
  • 家族共有の空間
  • 生理・衛生の空間
  • 家事の空間
  • その他の空間

個人の空間とは

寝室、子ども部屋、書斎

その空間を設計するときに気をつけたいことは?

使う人数による心地よい広さ

個人のプライバシーを守る

家族共有の空間とのつながりをもたせる

家族共有の空間とは

リビング、ダイニング

その空間を設計するときに気をつけたいことは?

家族がリラックスして過ごせる広さ

コミュニケーションがとりやすい配置

生理・衛生の空間とは

トイレ、風呂、洗面

その空間を設計するときに気をつけたいことは?

家族の人数にあわせた広さ

動きやすさ(動線)

安全面への配慮

家事の空間とは

キッチン、洗濯スペース

その空間を設計するときに気をつけたいことは?

動きやすさ(動線)

その他の空間とは

階段、廊下、玄関、収納

その空間を設計するときに気をつけたいことは?

必要な収納スペースの確保

安全面への配慮

人の暮らしと環境のかかわり

環境に影響を与えているのはどのような行動だろう?

行動はどのように分類できるだろう?

環境負荷

要因

どのような工夫をすれば解決できるだろう?

暮らしやすい住まいをめざして

家族構成や暮らし方によって必要な空間の広さや組み合わせは異なります。暮らしやすい住まいにするためには、工夫することが大切なことなのです。

では、暮らしやすい住まいをつくるためには、何に気をつけたらいいのでしょうか。気をつけるポイントはたくさんあるのですが、中でも効果の高い3つについて説明します。

「快適」「安全」「環境」の3つの視点

「環境」に配慮した「快適」で「安全」な住まいという視点から、暮らしやすい住まいを考える

暮らしやすい住まいとは① 暮らしやすい住まいをつくるためのポイント

暮らしやすい住まいをつくるために大切な視点。

〈快適〉であること 〈安全〉であること 〈環境〉に配慮すること

暮らしやすい住まいとは② 快適に暮らすためにできる工夫

快適な住まいをつくるためにはどんな工夫をしたらよいか

快適な住まいをつくるためのポイントは4つあります。

①明るさ ②温度(暖かい、涼しい) ③湿度 ④音

①明るさ 明るいこと。 

明るさのためには、光を取り入れる工夫をすることです。

②温度 暖かい・涼しいこと。

温度のためには、熱を保つ、逃す工夫を、することです。

③湿度 ジメジメしないこと。

湿度のためには空気の通り道をつくる工夫をすることです。

④音 うるさくないこと。

音のためには、音を防ぐ工夫をすることです。

快適に暮らすためにできる工夫

カーテン

カーテンは

明るさを調整できます。

温度を調整できます。寒さや暑さを防ぐことができます。

音を防ぐことができます。

カーペット

カーペットは

保温効果を高めることができます。

防音音を吸収することができます。

窓は

光を取り入れることができます。

閉めて音を防ぐことができます。

高さの違うまどを開けて空気を通りやすくできます。空気の流れができると温度や湿度を調整することができます。

ひさし

ひさしは

太陽の光をさえぎることができます。

太陽の光が直接入らないようにすることで、明るさを調整できます。

暑さを防ぎ温度を調整することができます。

すだれ

すだれもひさしと同じように、光をさえぎることができるので、明るさを調整したり、温度を調整することができます。

エネルギーを使わずに快適にする工夫は環境への配慮につながります。

暮らしやすい住まいとは③ 安全な住まいのための工夫

家庭内事故 災害による被害 火災 犯罪

家庭内事故

【予測される危険】

  • 階段から落ちてけがをする。
  • 段差につまずいて転ぶ。(玄関、お風呂場、ドアの周り)
  • お風呂場で滑って転ぶ

【危険を防ぐための工夫】

手すりや滑り止めをつける(階段、お風呂場、玄関)

段差を少なくする

災害による被害

【予測される危険】

家具が倒れてけがをする。

上から落ちてきた荷物でけがをする。

家具が倒れて出入り口をふさいでしまう。

【危険を防ぐための工夫】

背の高い家具は固定しておく

荷物を高いところに置かない

出入り口に大きな荷物は置かない

タンスが倒れた時に出入り口をふさがないよう、タンスの倒れやすい方向に気をつけて置く

火災

【予測される危険】

洗濯物やカーテンに火が移り、火事になる

コンセントがたこ足配線になって発火する

【危険を防ぐための工夫】

ストーブの周りにものを置かない

たこ足配線はしない

ストーブの周りに柵を置く

犯罪に関する危険

【予測される危険】

家への侵入者(空き巣、いたずらなど)

【危険を防ぐための工夫】

玄関の鍵を複数にする

訪問者の顔を確認できるインターフォンにする

窓に格子をつける

玄関や道に面した敷地内に照明をつける

さまざまな状況を想定し、そこに住む人や間取りに合わせて最適な工夫を考えることが大切です。

暮らしやすい住まいづくりをめざすつくる人の工夫

快適で安全な住まいのための、つくる人による工夫を考える

快適の工夫

空気の流れに注目し、床下に空気の循環を助ける装置を設置しました。窓やエアコンで1つの部屋だけ湿度や温度を調整するのではなく、外から取り入れた空気を床下で適度な温度に調整して循環させることで、家全体を快適な温度と湿度に保ちます。

安全の工夫

家の中にある階段の途中や、廊下の角など手すりの途切れた箇所で、うまく手すりを持ちかえることができず転倒してしまうという事故が多く発生しています。こうした事故を防ぐために、どんな場所でも途中で途切れることがないように手すりを設置しています。

環境の工夫

太陽光発電でつくられた電気を蓄電池に蓄め、家で使う電気を家族みんなで管理するしくみを提案しています。天気の良い日の日中に発電した電気を貯めておくことで、天気の悪い日や夜間にも使えるだけでなく、発電した電気の量と、使った電気の量をスマートフォンやタブレット端末などで確認できるようにしたことで家のどの場所でどれだけの電力をつかっているかがすぐにわかるようになりました。

暮らしやすい住まいをつくるためには住まいをつくる人だけでなく、そこに住む人ができることに取り組み続けることが大切です。

暮らしやすい住まいづくりをめざしての振り返り

・「快適」「安全」「環境」の3つのポイントは密接にかかわっており、どれか1つのポイントが抜けてしまうと暮らしやすい住まいはできません。

・「快適」「安全」「環境」に配慮することが、”我が家”の暮らしやすさだけではなく、まち全体の暮らしやすさにつながります。

ABOUT ME
ふとっしぃ
神戸市で新築戸建て住宅営業を始め、29歳の時に西宮市で阪神淡路大震災の被災。 不景気に苦しんだ経験から、景気に左右されない営業方法を求めて顧客獲得実践会へ入会。 ダイレクトレスポンスマーケティング、高確率セールス法を学び、社内初のホームページを作成し、ブログ、メールマガジンの配信を行いました。 新築住宅167棟を売り上げ営業を離れ、1500人が来場する大工場見学会の運営を行いました。若手営業研修を受け持ち、新人年間退職者ゼロ、成約率第一位を達成できたのは嬉しかった事です。『住まいと環境学習プログラム』の開発に参加。10年間で中学校の住まいの授業を200時限実施し、第6回キャリア教育アワードの最高峰、経済産業大臣賞最優秀賞大賞を受賞に貢献できました。